2016年5月22日第二回川柳ヒストリア+川柳フリマ
事前投句互選投票結果
 
点数 作品 雅号
8 月光をさえぎるためのおろし金 森田 律子
寝ている水に声をかけてはいけません 岩田多佳子
7 祭きて紋白蝶は炊き上がる とみやまやよい
とりどりの手押し車が沖へ出る 川田由紀子
6 触れてみて冷たい方が五月です 嶋澤喜八郎
あほやなあ あほやあほやと抱いてやる 本多 洋子
計算の出来ないものを着て街へ 筒井祥文
領海の外で天ぷら揚げている 中村幸彦
唇は桐の小箱に入れておく 竹井 紫乙
5 棚田には腰の曲がった空がある 岡谷樹
輪唱を禁ずホルマリン兄弟 酒井かがり
朝がまだ泣きじゃくらないだけましよ 内田真理子
着るものを着てから云わせてもらいます 石田柊馬
手のひらの上のおとうふまだ寝てる 谷じゃこ
おにぎりは温めますかお箸は、あ 八上桐子
4 コンチキチンどこで少女を脱ぎませう 山口ろっぱ
葉が揺れてそこはうれしい場所になる ヤスヒロ
潰された猫は素通りする車 森山文切
フラミンゴも鶴も居眠る終電車 山田ゆみ葉
夕暮れに敗けないためのCoca‐Cola 牛隆佑
3 輪郭が弛み夫婦となっていく 藤みのり
トライアングル次の満月まで待とう 弘津秋の子
歯肉で魂してた犬が抜けてく 冒縄
ドリップの泡と腹筋を競う あきこはん
眩しくて五月は本が読めません 辻光子
あらかたは死後硬直の春である 榊 陽子
パーフェクトヒューマンなビクターの犬 徳長 怜
春やとみたら売りに出されます 石田 都
2 急いだり止まったりして砂時計 坪井篤子
たしなみとしての村上春樹かな 吉岡とみえ
物心ついたころから桜色 森茂俊
最後尾の看板持ちに似ています 兵頭全郎
汝らも恐竜世界生きて居り 岡本 遊凪
しずしずとあかるいレタスかじる朝 妹尾 凛
足萎えのリカちゃんめいたふくらはぎ ミカヅキカゲリ
「わけ」というルビが振られている理由 弘之
1 ひらひらもバタバタもあり終の旅 田村ひろ子
しいんと緑しいんと死しんと絵巻 太田のりこ
二重橋からじゅくじゅくへ遊覧す くんじろう
鋳型には決して入らぬマヨネーズ 小林満寿夫
三宝荒神の鳥肌カーニバル 井上一筒
鹿も見よ俵飛ぶとぶ倉もとぶ つじきくこ
砂時計くびれ失うまで怒れ 小原由佳
三十歳上等クリアしてみせる 一橋悠実

 

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